野蛮な化け物に弄ばれ、その上乳首を奪われた私は
週明け一刻も早く別れを告げた。
元々、私が彼を好きになったのも
『金タマがでかかった。』という、中一にしてもメスブタ過ぎる理由だった。

そのせいか彼に対する愛情はスズメの涙ほどで
挨拶を交わすように彼との関係は千切れた。
この頃から、私とすれ違うたびに嘲笑し、
「無乳首ざまあw」と幼稚な罵声を
浴びせてくるようになったのだ。

それから3年の月日が経ち、私達は高校生になった。
不幸にも野獣と同じクラスに決まった時は
屈辱だったが、そんな私を尻目に、クラスが馴染んでくると私のクラスの女子の殆どが、彼の
股間のサイリウムの餌食となっていた。
【私の大切な赤ちゃんが…‼︎】
【痴舞美はいいよね…乳首しか奪われたもんなくて】
《すすり泣く声》
【なんで痴舞美だけなの。】
【あんたも何もかも、奪われちゃえば良かったのに‼︎】憎悪の矛先は私だった。
私は憤りごと闇に葬り去ろうとしたが、
膨らんだままの片方の胸の内は
野獣を殺したい気持ちと、朽ちそびれた未練で
いっぱいだった。
そして、今も。