私と安藤は、ショッピングモールにやってきた。

気まずい空気が流れている。

「お前、なんで引き受けたの?」

安藤が、ようやく口を開いた。

「今まで隠してたけど、私は本当はかわいい物とか大好きなの」

安藤の表情が戸惑いの色に変わる。

「だって、お前中学の時からずっと、そういう事に興味なさそうだったじゃん」

私は頭にきて言い返した。

「それは、学校のみんなが勝手に言ってただけ!
私だって本当は女の子らしい格好とか、扱いとかされたかったのに!みんなが勝手に私にそんなイメージ持ったから、言い出すのが怖くなったの」

安藤は、私が話し終えるとぷっと吹き出した。