その日、私は執事メイド喫茶でバイトをしていた。

理由はもちろん、かわいいメイド服が着られるからだ。

ここは、珍しく、執事とメイドが両方いる喫茶店だ。

しかも、アルバイトしているのも、高校生や大学生が多い。

そのせいか、若い男性や女性のお客さんが多い。

「おかえりなさいませ。ご主人様!」

男子高校生らしき人が入店してきた。

私は満面の笑顔で迎えた。

男子高校生は、なぜか私を見て固まっていた。

どうしたんだろう?

私何か変なことしたかな?

「…お前、まさか谷崎?」

どうして私の名前、知ってるの…?

「俺だよ。中学のとき、同じクラスだった、安藤」

安藤?

安藤って…

え⁉︎

あの、メガネかけてて、いつも一人で本読んだでた地味な感じのあの安藤⁉︎