「絶対見捨てたりしないからね」
手のひらで優しく背中を撫でてあげると、仔猫は私の膝の上に乗ってくつろぎ始めた。
ストレッチをした後、あくびをしたかと思えば丸くなって小さな目を閉じた。
「ふふ、かわいい」
今日はここから身動きが取れないな、なんて贅沢な悩みを考えながらも、今日の疲れが瞼の重みとなって、いつのまにか眠りの世界へ引き込まれていった___。
まだ小さくて、素早く動くこともままならない仔猫。私が守らなきゃ。
名前は何にしよう……。
そんな夢にまで見た仔猫が___
「人間、か、オマエ」
「……へ?」
朝、人型の悪魔に変わっていただなんて、想像もしていなかった。