わたしが十一日間を、どう過ごしたのか。
普通に学校へ行き、普通に終業式を終え、普通に夏休みに入った。
リヒトくんとは……、何も、交流がなかった。
学校にいる時、
リヒトくんはたまに何か言いたそうにしていた。
けれど、わたしは顔をそむけて無視していた。
そして、とうとう、今日が期日の七月三十一日。
地区予選コンサートの日だ。
会場は予約制の超満員ってことで、
会場のホールを包むようにある公園で、パブリックビューイングが開かれている。
大きなモニターがいくつも置かれ、そこから地区予選の様子を見られるのだ。
わたしは、その公園の木の下に立って、いまだ考えていた。
リヒトくんを、警察に突き出すかどうかを。
ひどいことをされたと思う。
あの「お芝居」の舞台での仕打ちは、思い出すたびに心の傷をえぐられる。
「友だちゴッコは楽しかったかい?」
リヒトくんの笑みと言葉が、耳から離れない。
ずきん、ずきんと心が痛む。
その一方で、
通報されるかもと知りながら、
自身がスパイであると明かしてくれた誠実さも、わたしは知っている。
開国と、魔女制度の廃止……、かあ。
夢みたいな話だ。
でも、大和国政府からしたら、他の国の情報はお宝だろう。
もしかしたら、魔女の罰を……、許してくれるかもしれない。
どくん、と心臓が脈打った。
許して、もらえる?
普通に学校へ行き、普通に終業式を終え、普通に夏休みに入った。
リヒトくんとは……、何も、交流がなかった。
学校にいる時、
リヒトくんはたまに何か言いたそうにしていた。
けれど、わたしは顔をそむけて無視していた。
そして、とうとう、今日が期日の七月三十一日。
地区予選コンサートの日だ。
会場は予約制の超満員ってことで、
会場のホールを包むようにある公園で、パブリックビューイングが開かれている。
大きなモニターがいくつも置かれ、そこから地区予選の様子を見られるのだ。
わたしは、その公園の木の下に立って、いまだ考えていた。
リヒトくんを、警察に突き出すかどうかを。
ひどいことをされたと思う。
あの「お芝居」の舞台での仕打ちは、思い出すたびに心の傷をえぐられる。
「友だちゴッコは楽しかったかい?」
リヒトくんの笑みと言葉が、耳から離れない。
ずきん、ずきんと心が痛む。
その一方で、
通報されるかもと知りながら、
自身がスパイであると明かしてくれた誠実さも、わたしは知っている。
開国と、魔女制度の廃止……、かあ。
夢みたいな話だ。
でも、大和国政府からしたら、他の国の情報はお宝だろう。
もしかしたら、魔女の罰を……、許してくれるかもしれない。
どくん、と心臓が脈打った。
許して、もらえる?