選考の進め方

1.まずは予選! 
 音源をインターネットで以下のURLに投稿しよう! 

  締切は六月二十日の十三時まで  
  ※予選通過者は、七月二十日にお知らせします

2.地区予選! 

 七月三十一日
 十の地区に分かれておこなうよ
 ※歌唱は生でおこなってもらいます 演奏は、音源使用可

 ここで予選を勝ち抜いた曲が、十組で競う決勝戦へと進めるよ!

3.決勝戦 八月十日

XXホールで生歌披露! 
ここですべての賞が決まる……!


  
審査委員
…………。



※※※



 わたしは夢中になって、チラシを読み進めていく。

 ふむふむ、「愛」がテーマかあ。

 賞金百万イェナ……。

 わ、すごい! 他にも賞がいろいろ。

 これ、応募できないかな?

 一応わたし、曲は趣味でつくってるし……。

 って、あ……。

 歌唱者も、中学生であること、か。

 ……無理じゃん。

 わたし、歌えないもん。

 シンガールのミミに歌ってもらおうと思ってたけど、
 ダメみたい。

 地区予選では、生の歌唱をしなきゃいけないみたいだし。

 最後までチラシを読み、わたしはため息をついた。



「何見てるんだ?」



 背後からの声に、ビックリして振り向く。

 わたしのすぐ近くに、佐野くんがいた。

 ずいっと佐野くんが寄ってきたので、あわててよける。

 佐野くんはわたしの見ていたチラシをじいっと見つめて、
 口を開いた。



「……魔女のなのに、こんなのに興味あるの? 
歌えないのに?」



 わたしは思わず、ぶんぶんと首を振って否定した。