「でも、ショーンさんと仲直りってどうやって?」
「とりあえず、フィリックのSNSで俺がショーンのこと怒ってないって発信するところからかな。でもここまでひどい炎上だと、それだけじゃ止まらないかもしれないな」
拓斗は悩ましげにため息をついた。

拓斗はすぐにフィリックのSNSで、メッセージと写真と動画を発信した。

【ショーンさんとケンカしたけど、仲が良いからよくケンカするんだ】
【あんな風に拡散されると、俺が悲しくなる】

そんな文章と、小学生の頃の拓斗と当時のショーンのツーショット写真、それに一緒にダンスをしている動画なんかをアップした。

それでフィリックのファンは『拓斗がそう言うなら』って少し落ち着いたけど、ショーンに愛想をつかしたレッグのファンや、興味本位で騒いでいる人たちは『事務所に言わされてるだけ』なんていって、まだまだショーンを悪者にしたがっていた。
「だめだー全然おさまんねえ」
何日か様子を見たけど、事態はなかなか収束しそうになかった。
しょんぼりしている拓斗を見ていると、胸がぎゅって苦しくなる。