「斎藤、俺さ────」

先生から聞こえてきた言葉に…驚く。先生は私に……"斎藤と話してると落ち着くし、もっと話せないかなってなる"そう言った。
私は、それと電話の話は……って聞き返したら。俺が疲れた時に電話させてもらうって言った

「…それ。いいんですか?」

「まぁダメなぁ……だから、俺と2人だけの秘密な。って教師失格だよな……お前も黙ってろよ?」

このイタズラな笑顔、、、ほんと反則です先生。
先生は家に送り届けてくれるまでの間でひとつ話しをしてくれた。

「恋をしてる人がいるとする。」

「え?」

「聞いてろって、そいつは相手に負担かけたくなくて見守るって決めてた。でも、それだけでは嫌だという自分の心と戦っていた」

そんな話の始まりで、先生はひとつの恋の話をしてる…

「そいつは、電話を相手としたい、でも相手としたことで周りに気づかれたら相手を困らせるって思ってる」

……ここで気づいた、先生自分のこと話してない?って
でも確証なんてなくて私は何も言わず話を聞いた

「でも、自分の心の中のヤツに負けて電話番号渡してしまった。かけてくるなんて確証もないのに、ひたすら待ってた。
そんなこと考えてたそいつは、夕方に想いを寄せてるやつに出会ってしまった」

そこまで言った時に先生は、もう分かるだろって。
その時にやっぱり先生自分のこと……ってことは……

「俺は斎藤に少なくとも、、教師と生徒としての感情以外がある」

「……先生」

「だから、電話番号なんてせこい真似した……痺れを切らして電話させて…俺からかける提案した」

「…暗くなっちゃいますから歩きましょ……」

先生の言葉に戸惑いながらも歩みを止めて居た足を進め始めた