「斎藤は、お兄さんと仲良いんだな」

「……ふつうです、普通!!」

「なんで仲良いって言わないんだよ〜美羽」

そんな、返しをするお兄ちゃんに軽くイラッとしながら先生にそろそろ帰りますって……

「お前ももう帰るだろ、近くまで送るよ。
ってお兄さんいるなら大丈夫か。」

「いや、俺……この後会う人いるんでまだ帰らないっすよ」

「先生も送らなくて大丈夫です、私そんなに遠くないですから」

って言ったらお兄ちゃんは、この人先生なんだって驚いてる。言わなきゃ良かった感凄いけど。。
先生は、今の時間じゃ暗くなり始めるから心配って近くまで送り届けてくれることになった。
お兄ちゃんが後押ししたからだけど。

「お兄さん、優しい人だね」

「多分私を見て楽しんでるだけです…先生は夏休みサッカー部の部活があるんですか?」

「数は多くないけどやるよ、そうじゃなくても俺は出勤あるからさ。割りと学校にいるよ」

「そうなんですね、先生こそ生徒の休みの間に休んでくださいね」

「そう言ってくれると嬉しいもんだ。斎藤、俺に一度だけ電話して」

……突然の言葉に意味がわからない。あのメッセージカードはスマホに入れてあるけど……
戸惑っていると、ほらって。どうしてそんなに積極的にくるんだろう…

「変な言い方して悪いけど、今ちょっとだけかけてくれると助かる」

どういう意味か分からないけど、先生にそう言われて私は持ってたメッセージカードから入力して電話をかけた
先生のスマホが鳴る……不思議な感覚だ…ありえない話……普段なら。そうして先生はありがとうって私に言った。