授業2分前、着替えて戻るとやっぱり時間はかかるもので先生と同時くらいに教室に着いた。

「斎藤〜また遅いなぁ」

「体育から戻ったから……みんなも、そうですよー」

なんて顔見ていったら、先生にもお前大丈夫か?って言われた。そんなに真っ赤かな、日焼け恐るべし。
なんて思ったけど席につこうとしたタイミングでふらつきそうになり、転びそうになった。
それに、先生が気づいたのか号令してすぐ私の元に来てくれた。

「やっぱり、身体あっちぃよ……ちょっとお前らこいつ保健室連れていくから、今日やる範囲教科書読んどいて。」

先生は、私にちょっと運ぶから我慢なって抱き上げた……
恥ずかしさがあるものの体調悪いのを自覚してしまって体力がなく抵抗も出来なかった
今が授業中でよかったと、心底思う……廊下での視線がないだけマシ……です。

「体育、外でやってたんだっけ」

「はい、外周測定で……」

「去年もなんかお前、夏頃倒れなかった?……俺そんな記憶あるけど。あん時は俺の授業じゃなかったと思うけど」

それ覚えてるって……どうして?
あの時先生にも言ってないし、授業終わりごろでその授業もちゃんと出席になってたはず……。
担当の先生が、日高先生に伝えたのかもしれない。

「なんで知ってんだって顔してるけど、あの日帰りのHRでお前の顔色が悪かったの覚えてるだけなんだよな」

「それで……覚えてたって凄くない、ですか?」

「まぁ、俺だからな!……お前笑うなよ〜」

先生は保健室について、私を保健室のベッドへ下ろしてから保健室の先生と話をしている。
熱中症ぽい感じがあるんで、って授業終わってからまた見に来ますって言って私のところに顔を出して

「後で来るからな、授業はあの範囲分からないところとか後で教えてやるからとりあえず今は休め」

そう言って保健室を出ていった。保健室の先生は私に日高先生は生徒思いだよねって言ってた。
些細なことでも気づいて貰えた、それだけで。
嬉しくなった……