視線を逸らしていた僕にはその全てが滲んだボカシ画像のようだったけれど、叶居さんが僕に対して酷く失望したということだけは鮮明すぎるほどに伝わった。

県大会、応援に行く約束をしているけれど、こんな僕には聴かれたくないかな。

体育館横の水のみ場で汗を流そうと外に出ると、抜けるような青空のパノラマが広がっていた。
蛇口の下に頭を突っ込んで水を浴びると濡れた髪を風が撫でていく。体育館の中より涼しくて心地いいのに、何度水を浴びても心の中は頭のようには洗えなかった。