「ねえ、なんで本気出さないの?」
「え……、出し、てるよ」
「嘘。私バドミントンは分からないけどカナデくんが本気じゃないことくらいわかるよ」
「気のせいだってば」
「シャトルの時速とか話してくれたとき、カナデくん凄く楽しそうだった」
「……」
「私、部活やりたいのに辞めなきゃいけないからさ、やっぱりそういう態度見るとモヤモヤする。カナデくんはなんでバドミントン部に入ったの? バドミントン好きだからじゃないの? もっと本気出しなよ、本当に今のままでいいの?」

僕は何も答えられなかった。