楽しそうな理央くんを見ていると、わたしもなんだかうれしくなってきた。
男の子は男の子らしい格好をした方がいいんじゃないかと思っていたけれど、本人が望むなら、誰にも邪魔する権利はないよね。
「僕、ドレスより、メイド服の方が気に入ったよ。お嬢さまじゃなくて、メイドさんになりきろうかな。……イイですよね?」
理央くんにお願いされた芽亜里さまは、目を丸くしつつ、
「ええ……もちろん構いませんが、本当にイイのですか?」
「もちろんですよ」
理央くんが大きくうなずくと、雪平が口を開いた。
「ならば、お前を新入りのメイドとして扱うことにする。俺といっしょにお嬢さま方のお世話をするんだ。いいな?」
「わかりました!」
元気よく返事すると、理央くんはあらためてドレッシングルームを見回して、感嘆のため息をついた。
「……しかし、この衣装の数は凄いですね。どうやって、こんなに揃えたんですか? 家具も豪華だし……。前から不思議だったんですよね。晴れて部員になれたのですから、教えていただけませんか?」
「それは……」
芽亜里さまが口火を切って、杏奈さまとわたしもいっしょになって説明した。
* * *
「異世界と交流……ですか……」
わたしたちが説明を終えると、理央くんは大きく息を吐き出した。
過去に魔法を目にしていたわたしでもパニックになったから、理央くんはもっと混乱するかと思ったけれど、意外に冷静だ。
男の子は男の子らしい格好をした方がいいんじゃないかと思っていたけれど、本人が望むなら、誰にも邪魔する権利はないよね。
「僕、ドレスより、メイド服の方が気に入ったよ。お嬢さまじゃなくて、メイドさんになりきろうかな。……イイですよね?」
理央くんにお願いされた芽亜里さまは、目を丸くしつつ、
「ええ……もちろん構いませんが、本当にイイのですか?」
「もちろんですよ」
理央くんが大きくうなずくと、雪平が口を開いた。
「ならば、お前を新入りのメイドとして扱うことにする。俺といっしょにお嬢さま方のお世話をするんだ。いいな?」
「わかりました!」
元気よく返事すると、理央くんはあらためてドレッシングルームを見回して、感嘆のため息をついた。
「……しかし、この衣装の数は凄いですね。どうやって、こんなに揃えたんですか? 家具も豪華だし……。前から不思議だったんですよね。晴れて部員になれたのですから、教えていただけませんか?」
「それは……」
芽亜里さまが口火を切って、杏奈さまとわたしもいっしょになって説明した。
* * *
「異世界と交流……ですか……」
わたしたちが説明を終えると、理央くんは大きく息を吐き出した。
過去に魔法を目にしていたわたしでもパニックになったから、理央くんはもっと混乱するかと思ったけれど、意外に冷静だ。