1ゲームの最終結果が出揃う。
max300点に対し、
流星&私チームは[111点]。
素人が遊びでやる程度の平均点は、80〜90前後って聞いたことある気がする。
それが本当なら、平均以上のスコアだ。十分凄い。
まあ…結局、私が倒したピンは合計3本だったから、ほぼ全部流星のスコアなんだけど。
そして真澄&凛チームは…脅威の[187点]。
全部スペアをとる真澄くんもすごいけど、
ストライクを2回もとっちゃう凛もすごい。
真澄くんも、任された最後の1球で、サラッとストライクとってたし…。
「あの……
これじゃあ、全く勝負にならないと思うんですケド…」
慣れないことをして、手も痛くなってきた私は、
2ゲーム目が始まる前に、降参のポーズをとった。
「うん、そうだね…正直………
栞がこんなにセンスないとは思わなかった」
辛辣。
「こーなったらさ、栞もアタシも見る専になろうよ!
本番は、本人たちの勝負ってことで!どう?」
流星と真澄くんが、肯定する。
「そうだ!
それならもう、いっそ、あの勝負の話もなかったことに…!」
「「「ならない」」」
全員に否定された。
…そうですか。
「とりあえず、始める前に小休憩いれよっか!」
「うん…私、ちょっとお手洗いいってくる」
「じゃ、オレも」
私は、流星とともに席を立ち、お手洗いへ向かう。
「ねえ流星。
ずっっっと気になってて、聞きたかったんだけど…」
「ナニ?」
「…なんで…………
なんで、私と南条祭まわることが罰ゲームなの…?」
さっきからずっと、胸につっかえていた。
流星の嫌がらせや悪ノリ?
もしそうだとして、それに真澄くんものるとは思えない、というか思いたくない。
でも他の理由が思いつかない。
「……」
流星は、呆れ顔で私を見る。
「…なに?やっぱり、嫌がらせのつもり?」
「………」
「ねぇ、私、地味に傷ついてたんだけど」
「………………」
「ねえってば」
しつこくしたからか、流星に「はぁ」とため息をつかれる。
口には出さないけど、その両方のほっぺに「バ」「カ」という2文字が浮かび上がっている。
すごく腹の立つ顔だ。
「ちげーよ。
…チョットは自分で考えれば」
そのまま男子トイレに入ってしまい、
結局答えてくれなかった。
またいつものやつ。
考えてもわかんないから聞いてるのに!