翌日も、その次の日も、
特に何事も起きない、
普段どおりの学校生活を送った。


……凛の足取りが常時スキップ気味なのと、
流星が眉間に寄せたシワを崩さないことを除いて。


予想通り、真澄くんとは出会わなかった。
本当に大丈夫なのか気になってたから、
当日までに直接声をかけたかったけど……仕方ない。


そして、迎えた土曜日。
とにかく無事に一日を終えれますようにと、
仏壇の前で祈って家を出た。


家の前で流星と合流し、待ち合わせ場所へ向かう。


「……しーちゃん。そのカッコでいくの?」

「え?うん」


当たり前じゃないか。
もう家を出てるんだから。


「え……………変?」

「…いや、変じゃねーけど。丈短くね」

「そう……?」


私は動きやすいように、
デニムのサロペットを選んだ。

まあ確かにショート丈だけど……。
ショートといっても、せいぜい膝が出るくらい。
スカートじゃないし。


「普通だと思うけど………?
それに動きやすいの、これしかないし」

「ふーん」


……またでた、この生返事。
なんかいろいろと心配になってきた。


「流星……?
わかってるとは思うけど。
今日はみんなと仲良くしてね」

「オレ、凛ちゃんとは仲良しだよ?」

「真澄くんとも仲良くして」

「そんな約束、できねー」

流星が、プイとそっぽを向く。


ほら、心配したとおり。
打ち解ける気が全くないじゃないか。


「あのねぇ。
今日は真澄くんの歓迎会なんだから、
もっと前向きに…
「てか。
しーちゃんは、誰にでもヘラヘラすんなよ」


「なっ…!?
ヘラヘラなんてしてない!!」

「してる」

「してない!」

「してるしてる。
道端のハゲたおっさんにもしてる」

「し・て・な・い!!!」


んもーー!!!!
ほんとこの甘ちゃんは、何が気に入らないんだ!


というか、なんで私が責められなきゃいけないの!?
今日の主催者は凛なのにっ!