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「うわっ、何だこの音」




薄暗い照明の中に、眩く光るいくつもの液晶画面。

店の棚に並んでいるものより何故か何倍も魅力的に見える、ガラスの壁に囲まれたプライズ。

隣にいる人としゃべるのにも声を張り上げなければならないぐらいにガンガン電子的な音。


そんなこの場所こそ、庶民の遊び場ゲームセンターである。




「先輩、普段ゲームはします？」


「テレビゲーム類はいくつか持っているがほとんどしないな。ゲームセンターももちろん存在は知っていたが……」


「ふっふっふっ。来たのは初めてなんですね？」




予想が当たった。

軽く耳を塞ぎながらうなずいた先輩を見て、私は密かにガッツポーズをする。




「基本的には一回百円で遊べるものが多いです。安くで長く遊びたいならメダルゲーム、景品ゲットを狙うならUFOキャッチャーがおすすめです」


「まさか、ゲームに成功したら百円であの巨大なぬいぐるみや大量のスナック菓子の詰め合わせが手に入るのか？ ……この店の経営は大丈夫なのか？」