私は高等部からここに入ってまだ日が浅い。この学校の決まりというか、文化のようなものを測りかねているのだ。
それを伝えてみたところ、先輩は「そうだったな」と軽くうなずいた。
そして、今思い出した様子で言う。
「じゃあ、もしかして再来週のお茶会のこともあまり詳しく知らないんじゃないか? この学校独特の文化だろ」
「え、お茶……?」
「そう、高等部三学年合同のお茶会」
あまり“学校”という空間に似つかわしくない単語に、思わず眉をひそめる。
お茶会ってあれですか。英語にするとティーパーティー?
……いやどういうことですか??
「高等部でそこそこ伝統的なイベントなんだ。二年生が紅茶や茶菓子を用意し、一年生の歓迎と三年生への労いという名目で自由に交流する」
「何なんですそのセレブ感満載のイベント!?」
普通そういう交流する系のイベントって、スポーツ大会とかじゃないの??
まじで文化が違いすぎるんだがこの学校……。