「ちょっ、えっ?!」

そんな陽菜の一言にわたしは動揺むき出し。だってここは廊下だし…!

「し、静かにしてよお…!」

「はいはい、それでいつすんの?
あの人、意外と女子に人気あるもんねぇ。早くしないと…どうなることやら」

「そんなの分かってるけど…!」

怖いんだもん。
わたしだって、なんてったって、まだピッチピチの小学五年生。

そんなの、わかんないもん!

あと、嫌われたくないし…
下手に告白なんてして振られたら、今みたいに楽しくお話しできないんでしょ?
そんなの無理…!


「…葉、清葉?」

「はっ、はいぃ!」

いっけない、ぼーっとしてた!

「またぼーっとしてたの?」

「いやどうせ凪生のこと考えてたんだろ」

図工室について席につき、少しぼーっとしていると、同じ班の(あお)龍生(りゅうせい)がそう言った。