「それにしても人すごいね〜!どっから回ろっか」
とある日の土曜日、今日は文化祭1日目。
中学受験をして私立の中高一貫共学校に進学した私は、もう中3にもなり、3度目の文化祭となる。
午前のシフトが終わり、ちょうどお昼時になった今は、食品販売を行っている教室が並んでいる高校生の廊下には人が溢れるほどいた。
「清葉〜!みてこれ、美味しそうじゃない?!」
そう言ってぴょんぴょん飛び跳ねながら私にクレープの看板を指してきたのは、同じクラスの親友、榎本 莉音。
同じ部活の私たちは、部活の演技とクラスのシフトの両方が終わったところで、お昼ご飯をつまもうとしていた。
「わあ美味しそう!今日はたくさん食べようね!」
食べるのが大好きな私たちは、食品全制覇を目指して意気込んでいた。
(食いしん坊ではありません!!!)