透明な瓶が私の沈んだ表情を映す。



ラムネを開けると、ポンっと音がする。


これは夏にしか、聞けない、特別な音。



いつもはふたつ鳴るこの音。



これからはもう、ひとつしか鳴らない。


それが孤独感を募らせる。



ふたつ買ったうちのもうひとつの瓶は私の隣に置いた。



でも、もちろんそれは喋らないし、笑わない。



あたりまえなのに、何やってるんだろう、私。