「聖女ミユ様が、私にですか?」

 思ってもみなかったことを言われ、私は戸惑って目を瞬かせた。

 ここまでの流れで、彼女が私を嫌っている訳でも恋敵でも何でもないことは判明しているけれど、わざわざ会う理由もわからなくて。

「俺には何だかわからないが、『イセカイテンセイ』と言えば、レティシアになら、全てわかると……」

「今すぐに会います!」

 彼の腕を掴んだ食い気味に言った私に、リアム殿下は驚き戸惑いつつも、すぐに彼女との対面をセッティングしてくれることになった。