「新堂くんが謝ることないよ。
 貸してくれるだけで充分。
 新堂くんには感謝してるよ」


「それならよかった。
 だけど、
 楚良(そら)ちゃんも新しいものほしいよね。
 また発売されたら買うの?」


「うん、
 そのつもり。
 だけど、
 新堂くんの言った通り、
 その日まで待てそうにないから、
 新堂くんが貸してくれるの、
 ものすごくありがたいよ」


「そんなに感謝されるようなことしてないよ。
 じゃあ、買ってくる。
 楚良ちゃん、もう帰る?
 もしよかったら、
 途中まで一緒に帰ろう」


「うん」


「ありがとう、楚良ちゃん。
 じゃあ、
 少し待ってて」


 新堂くんはそう言って。
 向かった、レジへ。