『止めたんだよ、
 君たちの能力(ちから)で』


 聞こえてくる。
 誰かの声が。

 その声は。
 話しかけている、確実に。
 私や凪に。


 というよりも。
 響いてくる、直接。
 頭の中に。
 そんな感じがする。


『とりあえず、
 今は教室を出ることだけを考えて。
 詳しい説明は屋上で』


 わからない、何が何だか。


 それでも。

 出た方がいい、教室を。

 感じる、それは。
 なんとなく。