「正直なところ、
 感心はしていた。
 楚良(そら)の行動は正しいこと」


 褒めてくれた、凪が。


 それは。
 嬉しい、とても。


「ただ。
 繰り返しの話になるが、
『そんなこと止めておいた方がいい』
 そう思ったのも確かだ」


 今なら。
 わかる、凪の考え。

 聞いたから。
 凪が抱えている苦しみと後悔。


 私も凪の立場なら。
 思ったと思う、同じことを。


「だけど。
 屋上で楚良の話を聞いたとき、
 楚良の考えや思い、
 それも理解できた」


 理解してくれている、凪が。
 私のことも。

 それは。
 感じた、嬉しいと。