「そう明日だよ。今日は出かけないから。妹を一人残して行くわけないからね」

 お兄ちゃんがニヤッとして私に言う。
 なんかムカツク……。
 
「お、李雄くんは明日の夜はデートかい? それとも合コンかな?」

「まぁそんな感じです」

 パパの余計な言葉に、お兄ちゃんは答える。
 
 デート!? 合コン!?
 なにそれ!!
 
 っていうかパパ相手に敬語になってるよ……?

「いってらっしゃ~い! ゆっくりしてきてね~!」
 
 二人はバタバタと用意をして出かけて行った。

 突然にシーンとなるリビング。
 私はアイスティーを飲み終えて、カレーの食器を下げる。

「梨~花」

 お兄ちゃんはまだカレーを食べながら、私を呼んだ。
 聞こえないふりしよ。