『…自白してください。そして、自主してください』


『違うちがう違ぁうッッ!!僕が悪いんじゃあない……!!神が僕を運命の使人に命名してくれたんだッ!出ていけっ、このアバズレ女がーーーーッ!!』



あれからすぐに実行犯と思われる男たちは逮捕された。

どうにも財前さんは海真くんはすでにこの世を去っていると思っているらしく、そうしてはじめて事の重大さに気づいたようだった。


そして精神がほとんど壊れてしまっている。



『あなたは殺人犯です。…犯罪者です』


『っ、嫌だァァァああああ!!!』



ここまできても認めようとしない彼に、私は怒りと悲しみでどうにかなりそうだったが、意外にも冷静に対応することができた。



『どうしてどうしてどうしてェェ……!!!どうして君は僕を見てくれないんだよお……っ』



手首にカッターナイフを突き立てようとしている彼を見て、私は涙を流した。

はっと気づいた財前さんも、次第に泣き出す。


私たちはしばらくお互いに泣いていた。