気がつけば、目が離せなくなって毛糸を追いかけたりじゃれあったり。

たぶん、1時間以上は遊んでいたかもしれない。

クッ、やっぱり猫の本能には逆らえないみたい。

「ニャァニャァー」

「まだやるのか?俺、疲れたよ」

もっと遊ぼうよーと誘って、彼の指にすり寄っていき……ハッ、とわれにかえる。

キャッ、私なにやってんだろ、猫の姿とはいえ、クラスの男子に甘えるような真似をするなんて。

恥ずかしくてフローリングの床に穴を掘って入りたいくらい。

「どうした?眠くなってきたか?」

シュンと反省して下を向いていたら彼の大きな手にやんわりと包み込まれた。

そのまま彼の胸の前で頭を撫で撫でされ。

「ニャー」

「おまえってほんとに可愛い猫だな」

優しい瞳で見つめられると気持ちがホワホワしてきちゃう。

可愛いって言われる度に顔がカーッと熱くなって困ってるのに、ちょっと嬉しいって気持ちもあって……。