母の最も得意とするあやかしの力は治癒能力で、自分以外なら人にでもあやかしにでも使って構わない。
他者を害する能力じゃないため制限は無いんだ。
だけど、一度使えば半日は起き上がれないくらいに体力を消耗するらしい。
よく見れば母もぐったりしている様子。
「猫宮のお母さん、怪我を治してくれてありがとう。助かりました」
一条くんは母に向かって頭を下げる。
「ううん、いいの。君はすずの恩人だから、それに」
母は懐かしむような瞳で彼を見つめてこう言った。
「君のおじいさまに昔助けてもらったことがあるから」
「え?一条くんのおじいさんに?」
びっくりして聞き返したのは私。
「うん、彼のおじいさんに助けられた猫は他にもいっぱいいるの」
母の話はこうだった。
今から13年前、私が母のお腹にいた時に猫の姿で倒れてしまった母を助けて看病してくれたのが彼の祖父。
その時に、化け猫だってバレてしまったけど秘密にすると約束してくれたらしい。
他者を害する能力じゃないため制限は無いんだ。
だけど、一度使えば半日は起き上がれないくらいに体力を消耗するらしい。
よく見れば母もぐったりしている様子。
「猫宮のお母さん、怪我を治してくれてありがとう。助かりました」
一条くんは母に向かって頭を下げる。
「ううん、いいの。君はすずの恩人だから、それに」
母は懐かしむような瞳で彼を見つめてこう言った。
「君のおじいさまに昔助けてもらったことがあるから」
「え?一条くんのおじいさんに?」
びっくりして聞き返したのは私。
「うん、彼のおじいさんに助けられた猫は他にもいっぱいいるの」
母の話はこうだった。
今から13年前、私が母のお腹にいた時に猫の姿で倒れてしまった母を助けて看病してくれたのが彼の祖父。
その時に、化け猫だってバレてしまったけど秘密にすると約束してくれたらしい。