差し出した絆創膏の端に指先が触れた途端にビリビリッと電気が走ったような気がして私は声を上げて飛び上がった。

「フニャンッ」

静電気?ううんちょっと違う気がする。

小さな雷が落ちたような不思議な感覚。

でも彼の方はなんともなさそう。

なんだったんだろう、こんなの初めてだよ。

「それじゃあ、さよなら」

思わすピョンッと跳ねて後退りしたら、彼は目を丸くしている。

マズイ、今のはちょっと猫っぽかったかな。

焦った私は逃げるように正門に向かってダッシュしていた。

ひー、怖かった。

「足はやっ、なんだあいつ……」

その時、私の背中を見つめながら彼が呆れたように呟いていたことなど知るよしもなかったんだ。