本当に、隼人なの?

「あの!本当に隼人なんですか…!私は朝倉柚凪であってますけど…」

「うん。如月隼人。」

その言葉を聞いて、私はパァッと顔を明るくさせた。それと同時に目からつーっと涙が流れていくのを感じた。

まさか…本当に隼人がいたなんて…!

「あの…って、敬語じゃないほうがいいよね!隼人って、何組だったの?ちなみに私は1年B組だったよ!」

「同じクラス、だな。というか大丈夫か?泣いてるけど…」

手で涙を拭い、大丈夫!、と返事をしてから手を振る。いくら朝は時間があるといっても、喋りすぎた。ほんとはもっと話したかったけど…
まあ同じクラスって言ってたし休み時間とかにまた話そう。

一人で、教室まで歩く。結局同じところに行くんだから、隼人とくればよかったなぁ…
歩いている最中、周りからの視線がすごかった。
や、やっぱり私可愛くないから悪目立ちしちゃってるのかなっ!

「なぁ、あの子やばくね?」

やっぱり可愛くないって言われちゃってる!!
ガーンという効果音がつきそうなくらい私は落ち込んでしまった。

「まじで可愛すぎるよな~、これでメイクしてなかったら俺惚れるかも」

か、可愛い?惚れる?
みんな私には合わない言葉を次々に発していた。
き、きっとからかっているんだ!

こんな私が可愛いはずがない。

中学校ではブスって言われ続けていた私が、あれから整形も何もしてないのに高校では可愛い?惚れる?

よくわからなくなってパンクしそうになった。

頭の中で状況を整理しようと考えているうちに、周りにいた、男の子が3、4人くらいが集まっているグループの一人が、こんな言葉を言ったのだ。