わたし柊七緒(ひいらぎななお)、中学三年生。

 学校でのできごとや、地域の話題などを記事にしてまとめ、生徒たちに伝える新聞部。

 その新聞部の部長を任されてるの。

 わたしは学校新聞を作ることが大好きなんだ。
 ネタを調べたり、大変な作業の繰り返し。

 だけど、無事発行できたときの達成感…!
 読んでもらえた人からの反応は、心の栄養剤だった。

 こんなにも楽しい新聞づくりはやめられない。
 
 
 新聞部の部室の前の廊下には「情報提供箱」と書かれた箱が置いてある。

 気軽に情報提供をしてもらうためのもの。
 直接は言いずらいけど、著名だったら言ってもいいかな。
 という人は案外多くて。

 たまにとんでもない情報が入っていることもある。

 いつものように、情報提供箱に入っていた紙を読んでいたときだった。

 わたしは思わず背筋が伸びた。
 そこに書かれていたのは……。