「きゃああ!!」

 わたしは視てしまう。
 銀色の瞳に、ふわりとした髪の毛をなびかせて。
 ニタリと笑う女の子。

 わたしはサッと血の気が引いた。
 だって、目の前の女の子が噂のアリアさんだとわかってしまったから。


 噂通りの容姿。それに……。
 ふわりと体が宙に浮いていたんだ。


 もうヤダ!なんでわたしばっかり。
 ましゅちゃんは、わたしを呪っているし。
 そのうえ、ほんとうにアリアさんがいるなんて…。
 
 
 そんなことを考えていたら。
 ずん、と体が重くなる。

 まただ。なにかが体に絡みつくような。

「クスクス……」

 アリアさんはふわりと浮きながら、楽しげに笑う。
 もしかして…と、わたしはアリアさんを見た。

 最近の怪奇現象は、全部アリアさんのせい?

 そしてわたしはあることに気づいて、ぞッとする。

「な、なんで……ここに⁉︎」

 思わず二度見をした。
 だって、アリアさんがましゅちゃんを抱きかかえていたから。