日が沈み、あたりは真っ暗。
 夜の学校に辿り着くと、いつもの学校の様子とは違っていた。


 笑い声も雑談も聞こえてこない。
 夜の学校の不気味さに足がすくんだ。
 
 だめだ。やっぱり怖いよ……!
 夜の学校に一人でなんて入れるわけないよ。

 夜の学校の不気味さに、わたしは怖気づいてしまう。

 ゴーン!
 ゴーン!


 今までに聞いたことのない、低いチャイムの音が鳴り響く。

 それは不気味な音で、足がカタカタと震え出した。




 手のひらをぎゅっと握る。
 

 震える手でドアを引いてみたら…。
 ほんとうに鍵がかけられていなかった。

 ごくり、静かに息をのむ。


 ここまできたら、入るしかないよね……。
 わたしは覚悟を決めた。

 だって、もう怖い夢を見たくない!
 勢いのまま学校の中に足を踏み入れた。
 



 覚悟を決めたはずだったのだけれど。
 校舎の中に入ったことを、すぐに後悔した。


 一歩学校に足を踏み入れた途端、ぶるっと身体が震えた。
 わたしの体はどんどん冷えていくみたい。