………………

 *招待状*

 このたびはおめでとうございます。
 
 立花陽菜さん。あなたが選ばれました。
 今夜19時。正門が開いているのが宴の合図。
 
 あなたを夜の学校に招待します。

 アリアより

 ……………………
 
 
 手紙を読み終えると。
 ふっと身体の力が抜けた。

 なんで。どうして。
 わたしにアリアさんの手紙が――⁉︎

 黒い手紙はアリアさんからの招待状。

 

【アリアさんから招待状を受け取ったら、必ず夜の学校にいかなければならない】

【行かなかったら、夢の中に出てきたアリアさんに連れていかれてしまう】
 

 怖い話が苦手なわたしでも知っている噂。
 

「なんで……わたしが」

 それにどうしてましゅちゃんが持っていたんだろう。
 どくどく。嫌な胸騒ぎがする。

 やっぱり、ましゅちゃんはわたしを呪いたいのかな。
 考えていると。

 わたしはハッとする。

「まって!今の時間は……18時半だ!」


 部屋の時計を確認する。
 今の時刻は18時半。

 アリアさんの招待状に書かれた時間は19時だった。


 今から走らないと、間に合わない!
 慌ててわたしは家を飛び出した。


 夜の学校になんて行きたくない。
 行きたいわけがない。

 だけど、夜の学校に行かなければ、夢の中でアリアさんに連れていかれるなんて聞いたら……。
 行かないわけにはいかなかったんだ。

 
 空が夜に覆われる中。
 わたしは半べそ状態で、学校に走った。