そうだ。あの日は夏休みだった……。


 わたしは忘れていた記憶がよみがえる。

 屋内プールに3人で遊びに行く予定だったんだ。
 だけどあそびにきた人が多くて、プールに入れなくて。

 その帰り道。
「このまま帰りたくない!公園の近くの川であそぼうよ!」
梨々花ちゃんが提案したんだっけ。


 そうして、川に遊びにいくことになったんだけど。





「ねえ、やっぱり川遊びなんてやめようよ。川の事故多いの知ってるでしょ!」

 わたしは川で遊ぶ二人を止めていたんだ。
 最初は浅瀬だったのに、どんどん場所を進んでいくから不安になったことを覚えてる。

「大丈夫だって!こんくらい!」
「そうだよー!美亜は心配症だなぁ」

 2人はわたしが、止める声なんて聞かず。
 川で遊んでたんだ。

 わたしはなんだか怖くて、川に入らず見守っていた。
 つぎの瞬間。

「きゃぁ!」

 短い叫び声が聞こえたと思ったら。
 梨々花ちゃんの姿が見えなくなった。