「みーっつけた」

 顔をあげると、にたっと笑うアリアさんと目があった。

 
「きゃあああ!!!」


 思わず悲鳴を上げる。

 見つかってしまった。
 逃げないと……!

 そう思ったのだけれど。
 
 違和感を感じて、たちどまる。


「クスクス……やっと気づいた?」

 背後で笑うアリアさんは、わたしを捕まえようとする素振りはみせない。
 ほんとうはずっと感じていた違和感。

 だけど気づかないふりをしていたんだ。
 だって気づいてしまったら。きっとわたしは――。


「ねえ、アリアさん。わたしって……()()()()()()()()なの?」

 涙をためてじっと見つめると。
 アリアさんはうなづいた。そしてにたりと笑う。