「あ、あんたがアリアさんなのか⁉」

 優斗くんは、ごくんと喉をならすと、アリアさんをしっかりと見つめた。

「そうだよ。アリアがみんなを招待したの」

「みんなって……なんでわたしたちなの? もう……なんでなの。イヤなことばっかり」

 そう言って涙目になる梨々花ちゃん。

 本当になんでわたしたちが招待されたんだろう。
 わたしだけならまだしも……。

 どうして、何も悪いことをしてない二人まで招待されてしまったの?

 わたしがそんなことを考えていたら。


「くそっ!開かない……!」

 優斗くんは、昇降口のドアをガンガンとたたいている。


「ここから逃げないとっ!でも……なんで開かないんだ!」

 アリアさんの姿を見て、すぐに行動したのは優斗くんだった。
 昇降口のドアを開けようとしたみたい。
 だけど……。


「もしかして、開かないの?」

 わたしが慌てて駆け寄る。
 優斗くんが押したり引いたりしても、びくとも動かない。

 鍵はかかっていないはずなのに。
 いったいどうして……。

「クスクス……アリアとのあそびが終わるまで開かないよ?」

 わたしたちは絶望する。
 夜の学校に閉じ込められてしまったと理解したから。