ゴーン!
 ゴーン!

 低く不気味なチャイムの音。
 それは、昼間に聞くチャイムとは、まるで音色が違う。

 不気味で頭に直接響くような。
 聞いていて耳をふさぎたくなるような音だった。
 
 その音に反応して、パッと目を開ける。

 すると。
 ――バンッ!!
 目を開けたと同時に、昇降口のドアが乱暴に開いた。

 入ってきた人たちを二度見してしまう。
 だって。なんでここに――!
 

「優斗くん⁉ 梨々花ちゃん⁉ なんで二人が?」

 慌てたように駆け込んできたのは、優斗くんと梨々花ちゃんだ。

 驚いたのと同時に、梨々花ちゃんの姿をみたら…。
 歩いていることに安心したのと、けがをさせてしまった罪悪感で泣きそうになった。
 
 わたしは二人に駆け寄ろうとする。
 でも足が止まった。

 まただ。この感じ……。

 知らなかった。二人も招待されていたなんて。
 二人が一緒に来たということに、なんだか胸が痛くなる。


 仲間外れにされているような。
 今までは三人ずっと一緒だったのになぁ。


 それに、わたしは梨々花ちゃんを階段から突き落としてしまった。
 きっと梨々花ちゃんだって、それを知っているはず。