「じゃじゃん! 第二問。星七くんの好きな食べ物は?」
すぐにわかった。
星七くんの好きなものなんて知ってるに決まってる。
だってわたしは彼女だよ?
「からあげ!」
「からあげ」
2人の声が重なる。2問目も成功だ…!
星七くんは、給食に唐揚げが出ると、こっそり喜んでるんだよね。
その様子が可愛らしくて思い出すと、ふふっとにやけた。
「第3問!星七くんの家族構成……一緒に暮らしている家族の人数は?」
えっと、確か……。
必死に記憶を辿る。
おじいちゃんとおばあちゃんは田舎で暮らしてるって言ってたし。
兄弟は弟がいるって言ってたっけ。
わかった……!
「家族4人!」
「4人」
やった!また正解できた……!
自分の記憶力の高さに感謝した。
「星七くん、やったね!」
ひっそり声をかける。
「あ、ああ」
せっかく正解できたのに。
なんだか、嬉しそうじゃない。
どうしたんだろう……。
星七くんの曇った表情が気になってしまう。