桜が散った。
つい1週間前まではすごく綺麗に咲いていて、俺はあいつに写真を送った。
やっと、春を感じた。

僕らは、春に生まれ、夏に育ち、秋に笑って、、

そんな俺らは、中2の夏を迎えようとしている。


俺たちは隅田川のちょっと離れたところで、ほぼ同じタイミングで生まれた。
名前は「土岐颯太」と「鳥羽朝陽」。
生まれたての僕らは、まだそんなことすら知らない。
小学校も、中学校も、なぜかずっと同じクラスで、出席番号もずっと隣だった。

「ねえ颯太!おれ、新しいカード買ってもらったんだ!これ!」

「うっわ!、、げ、お前おれより強いじゃん!いいなあ」

「えへへ、いいでしょ、、、あのね、」

「ん?」

「これ、あげる!!」

「、、、えーっ!?」

「えへへ、喜んでくれてよかった!朝陽明日誕生日でしょー!でも明日は学校ないから、今日渡そうと思って!」

「、、、、っ朝陽。」

「んー?」

「めっちゃ嬉しい!おれ、初めてこんなに嬉しいプレゼントもらった!朝陽のこと、大好きだよ!」

「、、、おれも颯太のこと、大好き!」

「そういえば颯太って誕生日いつだっけ、」

「ええっと、、ちょうど1ヶ月後かな、?」

「おっけ、おれが最強デッキ組んでプレゼントしてやる!」