「おはようございます。お嬢様。朝ですよ」

カーテンが開けられて部屋に朝日が差し込んだ。

私は眩しさのあまり薄く目を開けた。

「ん…」

「お目覚めですか?ですがまだ眠そうなお顔をされていますね」

執事は紅茶を私に差し出した。

「眠気覚ましに紅茶をどうぞ。頭がすっきりしますよ」

私は紅茶を受け取り一口飲んだ。

「おいしい」

私がつぶやくと、執事はにっこり笑った。

「お褒めに預かり光栄です。朝食の準備が整っておりますので着替えを済ませたら、大広間にお越しください」

そういって、部屋を出て行った。