あるところにとても綺麗な少女がいました。


頭脳明晰、容姿端麗。


そのため、多くの人から疎まれてきました。


過去は複雑で、
両親が幼い時に離婚し、そのすぐ後にふたりとも亡くなってしまったそうです。
そして、兄は交通事故で亡くなり……姉は誘拐され、未だ見つかっていないことから、

『疫病神』

と罵られていました。

そう、拾われた家庭、おばさん家族からも。


そして、ある日、伊集院家の使いが来て、めでたく家から出ました。


そこで仕えた先は…。


「……俺の名は凪だ。
俺に関わるな。
いいな?」


日本1、いいえ、世界1ともいえる伊集院家のご子息様でした。


彼は、誰も好きにならず、難攻不落の王子様。


しかし、




「……お前に凪様と言われると変な気持ちになる。

……凪でいい。命令だ」




「どうして愛音はそんなにも可愛い。

愛を知らないなら、俺が教えてやる」




彼は少女を溺愛しました。


彼女は『疫病神』?


いいえ、彼女はシンデレラ。


みんながあなたを愛してやまないのです。