「う~…」

なんかまたお腹痛くなって来たかもしれない…家に帰って来たらひどくなった気がする。

大回りして歩いて来たからかなぁ、ちょっと動きすぎた?


あ、すごい強い…っ 


ギューッと痛みが押し寄せる。

階段を上る途中でうずくまった。


これ以上上れない、動けない…


「ヴ…ッ」

こんなとこにうずくまってたらまた邪魔だって怒られちゃう、ゆっくり…ゆっくりでもいいから上らないと。

帰っては来れたけどギューッとお腹がひねられたみたいで呼吸をするのもしんどかった。

こんなに痛いのは初めてかも、まだ痛みって強くなるんだ…

こんなに痛かったら生きてるなんて感じられない。


どうしよ…


どうしよう…



―ガタンッ 

スカートのポケットに入れていたスマホが落ちて来た。

手を伸ばして拾う…

“ごめん、オレ持ってないんだ”

誰にも連絡出来ない。

連絡する人がいない。

スマホを持ってても、私には意味がない…


誰も助けてはくれないんだ。