「あ! そうだ。今度の土曜日に、他校とサッカーの練習試合があるんだけど。橘さえ良かったら、そのときに弁当を作ってきてくれないかな?」


え?!


「その日、篠崎と二人で一緒に応援に来てよ」

「お! いいな、それ。春翔、ナイスアイデア」


千葉くんの提案に、永倉くんも賛同する。


「今度の土曜日かぁ。行きたいのは山々だけど、ごめん。あたし、その日は外せない用事があって行けないわ」


そっか。香菜は行けないんだ。残念。

私は、しゅんと肩を落とす。


「美桜は、その日大丈夫? 行けるのなら、あたしの分までめいっぱい応援してきてよ。美桜のお弁当で、二人を元気にしてあげて?」

「うん、わかった。土曜日、お弁当作って応援にいくね」

「サンキュ、橘。当日、楽しみにしてるよ」

「俺も俺も! 美桜ちゃんの弁当、すっげえ楽しみー!」


そんなわけで私は、今度の土曜日に千葉くんたちのサッカーの応援に行くことになった。


当日は、はりきってお弁当作ろう……!