考えれば考えるほど、言っちゃダメなことだったなって気持ちが大きくなってきた。

 玉露くんが怒るなんてよっぽどのことだ。


 小学校のときに絵の具の水を頭にぶちまけたときも、中学校のときに消しゴムを五回借りパクしたときも、許してくれたのに。

 後は給食の嫌いな食べ物を全部押し付けようとしたり、玉露くんのお母さんが作ってくれた料理を酷評したりと……あれ、思い返せばかなり酷いことしてるね……?


 でも、どれもこれも玉露くん自体が怒ることはなかった。

 もちろん大人には叱られたからしっかり反省して、二度としないよう努めているけど。



 そんな玉露くんが、わたしを非難した。

 遠回しに伝えてくれたところにまだ優しさは感じられるものの、彼の気分を害したのは確実だ。