「でもこれが俺たちらしくていいと思わないか? 子供の頃と変わらず言い合いをしてこれからもずっと一緒に楽しく幸せに過ごしていこう」

「……うん」

 大翔とは私も今のままずっと笑い合って過ごしていきたい。

 お互いのぬくもりをたしかめるように抱き合っていたものの、衣服は纏っておらず、直に肌のぬくもりを感じて昨夜のことを思い出してしまう。

 それは大翔も同じだったようで、固いものが当たって身体中に熱が帯びる。

「ひ、大翔……」

 たまらず彼の名前を呼んだ瞬間、荒々しく唇を塞がれた。

「んんっあっ……」

「ごめん、桜花。もう一回」

「もう一回って……あぁっ」

 その後、大翔が約束を守ってくれることはなく、歩けなくなるほど抱き潰されてしまい、楽しみにしていたロンドン観光はまた次回に持ち越しとなってしまった。