「ねぇ、大翔……私、変じゃない?」

 さっきからずっと声も、全身の甘い痺れも止まらない。まるで自分の身体ではない感覚にちょっぴり恐怖を抱くほど。

 だけどなにより怖いのは、こんな淫らな私を見て大翔が嫌いにならないかだ。

 思わず聞いてみたところ、大翔は私の一番敏感な場所から顔を上げた。

「変じゃないよ。さっきも言ったけど嬉しいよ。こんなに俺の愛撫で感じてくれているんだから」

 私を安心させるように言って大翔は自分の太い指を私の中に挿れた。

「んんっ」

「無駄な心配していないで、桜花はただ気持ちよくなっていればいい。……痛い思いは絶対にさせないから」

 それから私は彼に身を委ね、与えられる快楽に酔いしれた。


「ん……朝?」

 眩しい日差しに目が覚めると、部屋の中はすっかり明るくなっている。しかし少し身体を動かしただけで鈍い痛みに襲われ、昨夜の情事が鮮明に蘇った。

 隣からは規則正しい寝息が聞こえてきた。起こさないようにゆっくりと身体の向きを変え、気持ちよさそうに眠る彼の寝顔を見つめる。

 よく初めては痛いだけだって聞くけれど、そんなことはなかった。でもだからといって初めてなのに三回するってどうなの? 普通なの? なにもかもが初めての経験だからわからない。

 いや、でもやっぱり三回はないよね?

「少しは我慢してくれてもよかったんじゃない?」

 寝ているのをいいことに、いつもからかわれている仕返しとばかりに彼の鼻をつまんだ。少しして大翔は眉根を寄せる。