「まあでも間接キスなんか、可愛いうちだよね。今回のことに比べたら」


その言葉に、島田の笑顔に、岡嶋の鼓動がまた早くなる。
そのうち爆発するんじゃないかと思うほどにバクバクいっていて、変な汗まで吹き出してくる。
本音を言えば、もうそれ以上何も聞きたくないのだが、岡嶋には確かめねばならないことがある。


「……その…………昨日、何があったんだ?何で俺はベッドに……ソファーで寝たはずじゃ……」


岡嶋のしどろもどろな問いかけに、島田は笑顔で答える。


「昨日はね、雅功くんが自分からベッドに入ったんだよ。あんなにソファーで寝るって言って聞かなかったのに、最後には一緒のベッドに入って……、あっもちろん同意の上でだからね。ちゃんとお互いの了承を得たうえでだから、大丈夫だよ」

「わかった、俺が寝ぼけて島田がいるベッドに入ってしまったってことだよな。それで、朝まで一緒に寝ていたと。うん、そういうことだな」


混乱する脳内を無理矢理そちらの方向に向けて納得させ、続けて、申し訳なかったと頭を下げようとしたところで


「さあ、それはどうでしょう。なにせ、あたし達はもう大人だからね」


島田が意味ありげに笑ってそう言った。