「じゃあさ、最近は行ってない?最後に行ったのはいつ?職場にいい人いたりする?どんな人がタイプ?」


酔っ払いの怒涛の質問攻撃に、岡嶋はため息をつく。


「俺のそんな話を聞いて何が楽しいんだ?」

「そりゃあもちろん、今後の参考に」


一体何の参考になるというのか。


「いいからさっさと飲んで寝ろ。島田が寝ないと俺も寝られないだろ」

「別にいいよ、先に寝てくれても。もう子供じゃないんだし、一人で支度して寝れるし」

「島田が今使ってるそのソファーが、今夜の俺のベッドなんだよ」


島田が泊りに来る時はいつも、島田にベッドを譲って岡嶋がソファーで寝ている。
二人で並んで寝られないこともない大きさのベッドではあるが、流石にこの年になって同じベッドを使うのはまずいだろう。一緒の布団で寝ていたのは、確か島田が小学校に上がるまでだったはずだ。


「ふーん。でも残念、あたしはこれからゆっくりココアタイムでーす」


幼い頃はもう少し素直な子だったと記憶しているが、これが成長というやつなのだろうか。