ご飯を食べ終わって、自分の部屋に行った。

なんとなくベランダに出ると、薫もベランダに出ていた。

「よお」

ベランダに出てきた私に気づくと、軽く手を挙げた。

「薫の家は今誰かいるの?」

「いや、親は仕事で遅いし、姉ちゃんは、大学の友達とご飯食べてくるって言ってたから、俺一人」

そういえば、私のお兄ちゃんと薫のお姉ちゃんは同じ大学に通っている。

小さい頃は、4人で一緒によく遊んでいたのに、だんだん遊ぶことも無くなった。

お兄ちゃんが高校生になったくらいだったと思う。